イエス・キリストはヘブル語の原語では、イエシュア・ハ・メシアとなる。イエスは男性の名前で、おそらくラテン語かギリシャ語のイエズスが短くなって日本語ではイエスとなったのかと想像するけれど、もともとのイエスの名前は原語でイエシュア。
一方で、キリストは名前の一部ではなくて称号でありメシアを意味することば。ヘブル語の原語のメシアのギリシャ語訳がクリストスで、これがキリストという言葉になった。メシア=キリストは「油注がれた者(選ばれた者、任命された者、王として戴冠されたもの)」を意味する。
「ハ」は英語の「the」にあたるので、イエシュア・ハ・メシアは、Yeshua the Messiahというような感じになる。メシアニック・ジュー(ユダヤ人でキリストを信じる人たち)は、イエス・キリストとは言わず、原語でイエシュア・ハ・メシアというけれど、結局どちらも同じことを意味している。
私もイエスと呼ばずイエシュアというほうがなんだかしっくりくるようになった。ユダヤ文化で名前には深い深い意味がある。名前には、その人の使命や神から受けるものがこめられている。そういう意味で日本人がこどもの名前や意味にこだわるのとちょっと似ているような気がする。
キリストというとクリスチャンの世界であり、新約聖書にしか出てこないイメージがあるけれど、実はイエシュアということばは聖書の最初の書、創世記に登場している。
主よ、私はあなたの救いを待ち望む。
創世記49:18
この「救い」は原語でイエシュア。キリストは救いであり、創世の初めからすでに意図されていた。
このイエシュアということばは、旧約聖書に76回出てくる。出てくる場所を読んでいくのも興味深い。もしよろしければこちらで見られます。